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2009.10.24
[イベントレポート]
河瀬監督の演出は「人生そのもの!」 アジアの風部門『デジタル三人三色2009:ある訪問』Q&A:10/22(木)
アジアの風部門で上映されたオムニバス映画『デジタル三人三色2009:ある訪問』の舞台挨拶が22日(木)に行われ、第二話『狛 KOMA』から主演の中村優子さんと河瀬直美監督が登壇。現在、奈良にお住まいの河瀬監督はこの舞台挨拶のため、早朝上京されました!

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左から、河瀬監督と中村優子さん


この作品は全州国際映画祭が毎年製作しているデジタルプロジェクトの最新版で、河瀬監督の作品『狛 KOMA』は昨年の11月に奈良県にある桜井市・狛で撮影。
主演の中村優子さんはこの場所を「ピーンと張り詰めるような澄み渡った感じがする町」という印象を受けたとか。
そして続けて中村さんは「撮影中、そこに生きる主人公・はつこの人生を演じながら、やっぱりいつの時代でも人は知りたい、生きたいと思う、本当にシンプルにそう願い、そしてはつこも私自身も本当に独りなんだなあということを感じました。」と作品への思いを話されました。

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河瀬監督の脚本は「余白」が多くあり、中村さんはじめキャストの方はほぼ即興で、大きく軸がずれそうになった時にだけ監督が小さな「愛情のメモ」をそっと渡す、という撮影スタイルだったそうで、俳優にとってはそれを理解し解釈するのが大変でもあり、醍醐味でもあったとか。
中村さんはその撮影現場を思い出し「直美さんの撮影は、本当に何が起こるかわからない。人生そのものです。まぁ怖い。」と本音をポロリ。


また、この『デジタル三人三色2009:ある訪問』にまつわるエピソードとして、製作の際、決め事として尺数だけが決まっており、テーマや設定はフリーだったにもかかわらず、ほかの2作品(ホン・サンス監督の『深い山奥』、ラヴ・ディアス監督の『蝶は記憶を持たない』)も『狛 KOMA』と同様、“訪問”をテーマにした物語となったそうです。
さらに、狛という地域の意味を調べると「高句麗」、つまり、韓国の大陸の方の地名が付いていたり、撮影をした村の家に実際にあった掛け軸に描かれている人物が韓国の王様だったり、不思議な出来事がよく起こる現場だったとか!


現在、河瀬監督は「奈良国際映画祭」のエグゼクティブ・プロデューサーを務められており、栄えある第1回目を2010年8月に開催予定!
「故郷やそこにある自然を思う気持ち」を軸に、映画だけでなく音楽やファッションなどと融合したイベントを予定されているそうです!

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