[解説]
第二次世界大戦前から現在へと至るシチリアの激動の現代史を、巨匠G・トルナトーレ監督が父親の人生を通じて描く大作。監督自身の家族の物語でもあり、ライフワーク的作品。ヴェネチア国際映画祭オープニング作品。
[あらすじ]
威勢のいい牛飼いの息子として過ごした1930年代から、美しいマンニーナとの許されぬ恋と結婚、そして騒然としながらもどこか滑稽な政治の世界でのキャリア、さらには家庭生活に至るまで、ペッピーノ・トーレヌォーヴァの人生の旅路を追った本作は、ユーモラスでありながら胸が張り裂けるような、小さな町の家族の力学を描いた物語である。壮大な人生の一片とさまざまな側面――情緒と感情、叙事詩と郷愁、喜劇と悲劇にあふれる旅路など、遠い存在に感じながらも、驚くほど身近に迫ってくる世界を描く。

