[解説]
職を失い、アパートからも追い出されてしまった女性が、諦めずに生きようとする姿を描く。現代を象徴する深刻なテーマを、軽やかにユーモアを交えて描くポジティブなセンスが光る作品。題名は「七転び八起き」から!
[あらすじ]
エルザは、夜は人気のない停留所でバスの清掃を、昼間は疲れた様子で若いカップルの子供の面倒を見ている。定職に就こうとするが、なかなかうまくいかない。ある日彼女はアパートの退去を強いられ、あてどない暮らしを始める。無職の隣人マチューは彼女に愛情を注ぐが、彼女はそれに応える心構えができていない。しかし何もかも捨てて逃げ出したいという願望は、マチューがキャンプ生活を送っている森へと彼女を向かわせる。しばらくは文化的な生活から離れることになるが、いつかは戻って社会と向き合わなければならないことはふたりにもわかっていた。そうでなければ、社会とは一生無縁の暮らしとなってしまうのだから。

