[解説]
大物ファッション・デザイナーのトム・フォードが映画初監督。失われた愛への悲痛な想いが、隙のない映像で語られ、主演のコリン・ファースが抑制の効いた演技で魅せる。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品。
[あらすじ]
キューバのミサイル危機真っ只中の1962年。ロサンゼルスを舞台に、長年のパートナーだったジムの死後、生きる価値を見出そうと苦悩する英国人大学教授ジョージの姿を描く。同じく将来について自問し苦悩している親友のチャーリーに、ジョージは慰められる。自分の本性を受け入れているジョージの生徒、ケニーはジョージのことを気心が合う人間だと感じ、彼にゆっくりと近づいていく。本作は、マイノリティによるロマンティックな愛の物語であり、人間は本来孤独を抱えているが、究極的にはそれは人生においてちっぽけなことだと思うことは大切だと伝えている。

