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2009.10.22[イベントレポート]

爆笑問題の太田光さん絶口調! 特別招待作品『よなよなペンギン』:10/19(月)舞台挨拶

日本公開前の話題の新作を、魅力的なラインナップでお届けしている「特別招待作品」。19日の朝からは、『銀河鉄道999』や『メトロポリス』ほか、40年に渡ってアニメ界の第一線で活躍し続けてきたりんたろう監督が、7年の歳月をかけて完成させたファンタジックなCGアニメーション『よなよなペンギン』が上映され、監督以下、登場キャラクターの声を務めた森迫永依さん、田中麗奈さん、爆笑問題の太田光さん&田中裕二さん、高橋ジョージさんによる舞台挨拶も行われました。

客席に詰めかけた観客を前に、演じたキャラクターを紹介しつつ挨拶したキャストの皆さんですが、太田さんは、先ごろ離婚を発表した相方の田中さんをネタに「(私が演じた)ザミーは“友情”がテーマのキャラクター。田中くんが『太田助けてくれよ』と一番初めに来てくれましてね……」と発言して「全部ウソ!」と田中さんに突っ込まれる一幕があったほか、太田さんの「彼がカミさんに逃げられましてね」という発言を通訳が「His wife was running out.」ときちんと英語に訳し、その後も太田さんが何度も繰り返すなど、舞台挨拶は終始爆笑に包まれるものとなりました。

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爆笑問題のおふたり


その田中さんが演じたのは、闇の帝王ブッカ・ブー。「ブッカ・ブーは、正義も絆も友情も何もない、とても悪い役」と説明する田中さんに、太田さんは「(離婚した今となっては)意外とハマリ役」とまたチクリ。主人公ココを演じた森迫さんは「ココの夢を叶えたい、信じる力を応援してほしい」と話し、チャーリー役の田中麗奈さんはチャーリーとココとの“友情”について、ココの父親役の高橋さんは“親子の絆”について語り、同作の見どころをアピールしました。

「絵コンテを描く際に思った“世界一可愛いフルCGアニメを作ろう”というひと言で7年間やってきました」と作品の込めた想いを語ったりんたろう監督は、「特に10歳以下のお子さんに楽しんでほしい」とアピール。天使と悪魔、七福神などが混在する世界観について聞かれると、「この作品のために無理に作ったわけじゃない。西洋絵画や寺社仏閣で遊んできた(自身のバックボーンだ)から」と答えたが、太田さんに「宮崎駿をやっつけたい、ただそれだけです」と代弁されると、“そんなことはない”とアピールするように、大げさに苦笑いして見せていました。

 『よなよなペンギン』は、田中さんが「今年は(俺には)来ない」と話すクリスマス・シーズン、12月23日より全国公開の予定です。

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高橋ジョージさん、田中麗奈さん、森迫永依さん、爆笑問題の田中裕二さん&太田光さん&、りんたろう監督

2009.10.21[イベントレポート]

駅伝は日本人のソウルが生み出した競技! 特別招待作品『風が強く吹いている』:10/20(火)舞台挨拶

箱根駅伝を目指す大学生たちの爽やかな青春を描いた『風が強く吹いている』。上映前には、大森寿美男監督、川村陽介さん、ダンテ・カーヴァーさんが登場し、舞台挨拶を行いました。

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(左から)大森寿美男監督、川村陽介さん、ダンテ・カーヴァーさん

大森監督は、「駅伝というのは日本の独特の文化だと思います。完全な個人プレーでありながら、チーム力で結する、日本人のソウルが生み出した競技です。この作品は、我々の気持ちや魂がこもった作品です。映画を見て元気になって今にも走り出したくなるような気持ちになってもらえたらうれしいです」とコメント。

大森寿美男監督

小出恵介さん演じる元走者のハイジと、林遣都さん扮する天才走者のカケル、そして陸上経験のないド素人による総勢10人が箱根駅伝に挑む本作。そんな陸上部の1人ニコチャン役を演じた川村さんは、出演のオファーを受けたときの心境を語りました。


川村陽介さん
「僕たちの熱や気迫をスクリーンで感じてください」

「短距離は好きだったんですけど、長距離は苦手だったので大丈夫かな?と正直心配でした。みんなと撮影前からトレーニングをして、夏合宿もやりましたが、最後のシーンを撮り終えて監督からOKがかかるまで、ずっと不安でした。でも、まわりのメンバーが日に日に早くなって、走り方もキレイになっていくのを見ていたら、“負けたくない!”という気持ちになりましたね。そしてみんなと走っていたら、だんだん走るのが楽しくなってきて、そういう気持ちの変化もありました。映画では、走ってるシーンの臨場感だったり、僕らの熱や気迫をスクリーンを通じて感じてもらえたらいいなと思います」


ダンテ・カーヴァーさん
「クライマックスで走っているシーンでは、真に迫る表情をしています」

ダンテ・カーヴァーさんは、日本人よりも流暢な日本語を話すというアフリカ出身の留学生ムサ役のセリフに、とても苦労されたそうです。
「本当に大変でした。カメラの前でセリフを言うときには、少なくとも100回は練習する必要がありました。ただはじめから大変だと思ってしまったら、本当に大変になってしまうけど、楽しんでやろうという気持ちがあれば、少しはラクになると信じて頑張りました」


2009.10.21[イベントレポート]

突然の祝福に山田孝之さんもビックリ!特別招待作品『大洗にも星はふるなり』:10/20(火)舞台挨拶

話題作が次々登場することもあって、チケットの完売が続出している「特別招待作品」。20日には『大洗にも星はふるなり』が上映され、山田孝之さんが舞台挨拶に登場しました。

「昨日、雨の中で20時~5時まで撮影していたため、3時間しか寝ていません。頭がパッパラパーですが、勘弁してください」という、アロハシャツにビーチサンダル姿の山田さんは、この10月20日が26歳の誕生日。そのことが発表されると、バースデー・ソングを熱唱しながら、共演のムロツヨシさん、白石隼也さん、そして福田雄一監督が客席から登場! 会場と一体となって、山田さんを祝福しました。単独での舞台挨拶と聞かされていた山田さんは、このサプライズにまさに唖然とした表情。「これってサプライズですよね。ムロさんの声を聞いてイラッとしました」と話しながらも、まんざらでもない様子でした。

そんなとき、「行列のできる法律相談所」でお馴染みの本村健太郎弁護士が突然乱入。ひとりのマドンナをめぐる妄想中毒たちが繰り広げる『大洗にも星はふるなり』のストーリーと絡めて、イベントは山田さんの“ストーカー規制法違反”を問う公開裁判モードに突入します。

「稽古のとき全然ノッていなかったのに、戸田(恵梨香)さんが来た途端ハイテンションに!」(福田監督)、「戸田さんとの黒ビールの妄想シーン……あのいやらしい顔は素だと思います!」(白石さん)、「孝之に肩パンチをしていたら、(許してもらえる約束の)20発を越えた途端に、ドスンと重い1発が!」(ムロさん)という悪ノリの証言が寄せられた後は、250人の観客による陪審が……。結果は、満場一致で「有罪」!

「アンケートで『サプライズが何より嫌いです』と書いてあるのを見て、ヤバイと思っていた」という福田監督の心配をよそに、「サプライズで本当にびっくりしました。なんてコメントしていいかわかりませんが……嬉しかったです」と語った山田さん。最後にも「おめでとう!」との声援と拍手を浴びて、会場を後にしました。

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左から福田雄一監督、白石隼也さん、山田孝之さん、ムロツヨシさん、本村健太郎弁護士

2009.10.21[イベントレポート]

衝撃のセクシャリティ WORLD CINEMA部門『キング・オブ・エスケープ』:10/20(月)Q&A

カンヌ国際映画祭で上映され、その奇天烈な内容と独自の世界観が話題となった、WORLD CINEMA部門上映作品『キング・オブ・エスケープ』。ゲイの中年男性と、10代の少女の許されない恋を描く本作は、自由な発想と映像で、人間にとってセクシャリティとは何かを問いかける衝撃作です。

上映後、プログラミングディレクター矢田部の「“朝から大変なものを見てしまったなぁ”と思われる方も多いかもしれませんね」という発言には、観客の皆さんからは笑みがこぼれました。

会場に現れたアラン・ギロディ監督は、目を引く鮮やかなピンクのシャツに黒のジャケットを羽織った姿で登場!

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「トウキョウ、アリガトウ!」と映画祭に参加できた喜びを体で表現!

「セクシャリティの概念を越えていくようなインスピレーションは、いったいどこから生まれてくるのでしょうか?」という問いに、「いずれも自分自身の個人的な悩みから生まれる」というギロディ監督。
「自分が抱えている些細な悩みを何かと結びつけて、映画の題材になるようなグローバルで、より面白いものにしようといつも心がけています。また、画一化された大衆的な世界に抵抗したいという気持ちがあります。私の国だけでなく他の国でもそうだと思いますが、性の思考に関しては、自分の思考に甘んじてしまっていると思います。そういうところを打破したいという思いがありました」

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『キング・オブ・エスケープ』というタイトルは、「やはり“男は逃げるもの”ということなのでしょうか?」という質問には、
「ちょっとハリウッド的な雰囲気が出せるかなと思ってつけたタイトルです。主人公が追っ手から逃げているという点もありますが、自分の性質、責任から逃げているという意味合いもあります」というタイトルに込めた思いを語った後は、
「そして、私が文字どおり『キング・オブ・エスケープ』だなと感じるところは、かわいそうな女性を道端に放り出して逃げているという点です」と軽く笑いを交えました。

次回作については、「頭の中にアイディアはありますが、まだお話しできるような段階でない」とのこと。アラン・ギロディ監督の今後のさらなるご活躍に期待が高まります!

2009.10.21[イベントレポート]

スコリモフスキ監督、名作『バリエラ』の秘話を語る:10/20(火)

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WORLD CINEMA部門でスコリモフスキ監督60年代傑作選として上映された『バリエラ』。1966年の作品のため滅多にスクリーンでかかることがない作品ということと、スコリモフスキ監督が登壇する、ということもあり当日券も即完売。
満員のファンの前で、監督として撮影に至った経緯を語りました。

スコリモフスキ監督:
アンジェイ・ワイダ監督の『夜の終わりに』(1960年)やロマン・ポランスキー監督の『水の中のナイフ』(1962年)などを手掛け、脚本家として活動していた時、とあるきっかけから『バリエラ』の元となる脚本を書き、別の監督が撮影を行っていたのですが、途中から「こういう映画は僕の撮りたい映画じゃない」と辞退しだしたんです。

すると、プロデューサーが「君が続きを撮れ」と言い出し、それを断ろうとすると「脚本が悪いから撮れないのか」とか「国から出資されているから撮影を止めるわけにいかない」とか言われ・・・。私が引き受けることになりました。
そうやって私が撮ることになったのですが、当初予定されていたキャストが気に入らなかったため、あと48時間しかないという状況でしたがもう一度キャスティングをしなおし、スト-リーを決め、ぎりぎりまで話し合い撮影を開始しました。

このように、試行錯誤した中で一番気に入っているシーンがオープニングシーンです。ですので、今の話を思い出しながらオープニングシーンを見ていただければ非常に光栄です。


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とてもダンディーなスコリモフスキ監督

2009.10.21[イベントレポート]

牛は選ばれた俳優!natural TIFF部門『牛は語らない/ボーダー』:10/20(火)Q&A

ソ連の崩壊後に起こったアルメニアとアゼルバイジャンとの紛争が終結を舞台に、ある村に生きる人々の姿を、牛の目線で描いた実験的な映画、natural TIFF部門『牛は語らない/ボーダー』

上映後、ハルチュン・ハチャトゥリャン監督は、「楽しむためのショーのような作品でありません、我慢して見てくださってありがとうございました」と、なんとも低姿勢なご挨拶で映画を紹介。

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「アルメニアとアゼルバイジャンでは現在も紛争が続いています。この映画に出ているのは、アゼルバイジャンからアルメニアに逃げてきた人々。彼らはアルメニアの国境近くにある難民の収容所で、故郷に帰りたいという思いの中で暮らしている。この映画は、世界中にある国境というものに反対を称える映画です」と作品に込めた深い思いを語ったハチャトゥリャン監督。

観客から「主人公の牛に、人間のような表情の豊かさを感じました。キャスティングはあったのでしょうか?」という質問が飛び出すと、
「もちろんカメラテストを含め、非常に長い時間をかけて選びました。その中で、もっとも印象的で何かを訴えかけるような目をした牛を選びましたが、見た目は一番みすぼらしい外見をしていました。大体才能がある人は、みすぼらしい姿をしていることが多いですから(笑)」と、キャストとして選び抜かれた牛を絶賛!

客席には、同じnaturalTIFF部門の『国境のない鳥』の製作者セレナ・ツァオさんの姿も! 「“国境に反対する”という意味では、私たちの『国境のない鳥』にも共通している部分があると思います。ラストシーンの子牛が印象的でしたが、あのシーンにはどんな意味があったのでしょうか?」と質問されました。
「あの子牛は、国境の上で生まれた牛。親の牛は国境を越えて逃げていきますが、子牛にとっては、どちらも自分の国ではなく立ちすくんでしまうんです。国境というものがあることで、どちらにも逃げることができないというシンボルとして描きました」

アルメニアと台湾という、国境を越えた製作者同志のコミュニケーションを、目の当たりにできる貴重な機会となりました。



2009.10.20[イベントレポート]

ある視点部門『君と歩こう』舞台挨拶:10/18(日)

10/18(日)、TOHOシネマズ六本木ヒルズScreen1にて、ある視点部門『君と歩こう』の舞台挨拶が行われ、石井裕也監督、出演の目黒真希さん、森岡龍さん、吉谷彩子さん、潮見諭さん、美術担当のとんとろとん(内堀義之)さんが登壇しました。
森岡さんの癖を「演出で誇張した」と言う監督。監督のお気に入りそのシーンとは…
詳しくは、動画をご覧ください。



→作品情報詳細

2009.10.20[イベントレポート]

コンペティション部門『ボリビア南方の地区にて』記者会見:10/18(日)

10/18(日)、TIFF movie cafeにて、コンペティション部門『ボリビア南方の地区にて』の記者会見が開かれ、フアン・カルロス・ヴァルディヴィア監督、出演のニノン・デル・カスティーヨさん、撮影監督のポール・デ・ルメンさん、美術担当のホアキン・サンチェスさん、プロデューサーのガブリエラ・マイレさんが出席しました。
輪を描くようなカメラワークで、非常にアクロバティックな撮影手法を全編にわたって採用した本作。「それこぞがこの映画のコンセプト」と言う監督の狙いとは…

詳しくは動画をご覧ください。



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2009.10.20[イベントレポート]

200人でスプーンを曲げた!! 『曲がれ!スプーン』完成披露公開記者会見:10/20(火)


後ろにいる不思議な物体の正体は?


本気で超常現象の存在を信じているバラエティ番組のAD(アシスタント・ディレクター)桜井米(さくらい よね)。
日々の作業に疲れつつも、自分の仕事に誇りを持って頑張っている。
そんななか、番組の企画で、日本全国にエスパーや超常現象を探すことになったが、行けども行けどもインチキばかり。心が折れそうになる米が、クリスマス・イブの夜、最後の取材場所として向かったのは、その名も怪しい”カフェ・ド・念力”
店に集まった男達は、確かに超能力を持っているのだが・・・。

劇団「ヨーロッパ企画」の最高傑作の戯曲『冬のユリゲラー』を、本広克行監督、長澤まさみ主演で映画化した『曲がれ!スプーン』。
本作の完成披露を記念して、六本木ヒルズアリーナで公開記者会見が行われました。
壇上にはグリーンカーペットも注目を集めていた長澤まさみさんに加えて、本広監督、原作・脚本の上田誠さんと”最弱のエスパー軍団”を演じた劇団系俳優7人が勢揃い。



フジテレビ系「とくダネ!」でおなじみの笠井信輔アナウンサーの進行で、撮影時の思い出や、「もし超能力を持てるとしたら」というトークが展開されるも、味はあるものの別の方向に光ってしまっているエスパー軍団のお蔭で、記者会見場は、微妙な雰囲気に。
さらには、ステージ後方の設置された巨大スプーンが、気がつくと曲がっていたという仕掛けも、若干空回り。
よからぬ雰囲気のまま、記者会見は進行し、ステージ上でのフォトセッションも終了。
今度は、客席のファンを背景にした絵作りのために、監督・キャストが一旦舞台裏に下がります。

  
スプーンも曲がるには曲がったんですが・・・


しかし、この記者会見の本当の狙いはここからだったのでした。

「準備の間、大型モニターのプロモーション映像をご覧下さい」と笠井アナに促されて、観客が視線を移した先に表示されていたのは、「銀色の全身タイツを着てください」という指示。
さっきまでの普通のお客さんが集まっていたアリーナをスプーン人間で埋め尽くそう、しかも長澤さんたちにはサプライズで、という演出なのでした。
はじめは戸惑っていたお客さんも、意図を理解するや進んで銀色のタイツを見にまとい、スタッフの指示に従い、綺麗に整列。
この間、楽屋の長澤さんたちにばれてはいけないと、作業の指示は無言で行うという徹底ぶり。

そうして、何も知らされていないキャスト・スタッフが楽屋から出てきたとき、目の前に広がるのは、銀色モジモジ君軍団!ではなく人間スプーン軍団。
一瞬、素でビックリするも、すぐに大笑い。つられて人間スプーン軍団、取材陣、スタッフ、周りのギャラリーも一緒に大笑い。六本木ヒルズがこの日一番の笑い声で包まれます。


素で驚く長澤さん


身を張って協力してくれたファンの方々に、監督も長澤さんも、何度も「ありがとうございます」と繰り返す感激ぶり。
そして、「曲がれ!」という長澤さんのかけ声にあわせて、200人のスプーン人間がグググと曲がり、記念撮影は大成功。



一見、馬鹿馬鹿しいシチュエーションが、みんなで心を合わせることで、最後は大団円。
これって何かの映画のストーリーに似ているような気がするのですが・・・・。
『曲がれ!スプーン』11月21日全国東宝系にてロードショー公開されます。ぜひ、劇場でお楽しみください。

『曲がれ!スプーン』
→作品詳細

2009.10.20[イベントレポート]

TIFFpark『はい!もしもし大塚薬局ですが』初公開!スペシャルイベント:10/19(月) フォト・レポート

昨年のTIFF協賛企画「東京ネットムービーフェスティバル2008」で、ひかりTV賞を受賞した勝又 悠監督が、同映画祭によるスカラシップ制度で製作した『はい!もしもし大塚薬局ですが』の特別トークショーと上映会が、10月19日(月)に六本木ヒルズアリーナ/TIFFparkにて行われました。

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笠原美香さん(左)、円城寺あやさん(右)



本作が映画初出演のAKB48の小林香菜さん。
「できることは精一杯やりました。告白するシーンは、告白した経験経験がなかったので難しかったです」


「ベテランの円城寺さんの少女時代を演じてプレッシャーでした」という笠原美香さん。
「顔合わせのときに円城さんを観察して、少し真似た役作りをしてみました」


円城寺あやさんは、薬局のオバサン役の衣装で登場。
「私の演じた女性は、道を歩いている人に“ボケ!”と叫んだり、娘に“妊娠禁止!”と言ったりする、今までにやったことのない役。開放的な気分になりました」


「昔から母親が円城寺さんのファン」と話す勝又 悠監督。
「円城寺さんの出演が決まったとき、母親に電話したら、むちゃくちゃ喜んでました!この作品は、映画に対する愛情を込めた作品です、みなさんに伝わってくれると嬉しいです」



『はい、もしもし大塚薬局ですが』公式サイト

2009.10.20[イベントレポート]

イニャリトゥ監督ら審査に対するそれぞれの思いを語る コンペティション国際審査委員公式記者会見:10/19日(月)

10/19日(月)、第22回東京国際映画祭コンペティション国際審査委員公式記者会見が行われました。審査委員長アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、女優の原田美枝子さん、昨年『アンナと過ごした4日間』で審査員特別賞を受賞したイエジー・スコリモフスキ監督、ゴダール作品の撮影監督も務めたキャロリーヌ・シャンプティエさん、韓国からは俳優・監督と活躍されるユ・ジテさん、シネマテーク・ディレクターの松本正道さんという国際的な顔ぶれが勢揃いした公式記者会見。


左から松本正道さん、キャロリーヌ・シャンプティエさん、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、
イエジー・スコリモフスキ監督、ユ・ジテさん、原田美枝子さん


まずはイニャリトゥ監督から「東京国際映画祭のコンペ審査員長として選ばれたこと、こんなにすばらしい審査員のメンバーと一緒に映画祭の体験を分かち合えることを非常に光栄に思っています。実験的なもの、若い監督の作品、経験をもつ監督の作品など様々なジャンルの映画を見ていく中で、私たちは自分の五感を信じ、本当に心に響くパワフルな感情から“これこそが考えさせられうる、すばらしい映画だ”というものを頑張って見つけていきたいと思います。」と挨拶。
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原田美枝子さんは「今回は俳優とは反対側に回って映画祭を体験するという初めての試みで、そしてこのまま映画になったら面白いんじゃないかなと思うぐらいのキャスティングでとても嬉しく思っています。」
そして、特別招待作品で上映される『SOUL RED 松田優作』について、「本当に心の兄と尊敬する松田優作さんの上映がある時に一緒に参加できて嬉しいです。」と故・松田優作さんに対する想いを述べられました。



スコリモフスキ監督は「今日見た作品の中で、煙がもうもうとしている作品がありまして、なんとなくその煙を吸ってしまったような感じがしていて・・・。会見中咳き込んでしまったらごめんなさい(コホンコホン)。」とジョークを交えて一言。昨年のジャッジされる側から、今年はジャッジする側に回ったことに対しての感想を「全然違和感はないです。映画を作るということはその度に日本に来るチャンスが増えるということですし!来年も出品して来日したいです。」と日本好きをアピール。



シャンプティエさんは「映画とは、見た時には“これはいい作品だ”と思ったかと思うと、2日目に“?”と思い、また3日目の夜にはその作品のことが心に強く残っていたり・・・。まさに映画は生きものだという気持ちがあります。
そういう意味で作品をひとつの魂と思ったとき、その作品の真実を掴むというのは難しいことだと思います。だからこそ体、心、全身で作品を見ていかなければならない強い責任感を持っております。」と数々の名作を作り出した撮影監督として映画に対する真摯な思いを話されました。



ユ・ジテさんは「映画の仕事をしながらよく感じるのは、人は多様で、ひとりひとりが尊重されるべきだということ。ですので、審査をするときは、作った人、審査する人、観客、それぞれの考えを尊重し色々な人たちの話を聞き、学び、ベストを尽くして審査ができるように努力しながら映画祭を楽しみたい思っています。」とコメント。



松本正道さんは「東京国際映画祭の歴史の中でシネマテークの人間が選ばれたという事はおそらく初めての事だと思います。したがってTIFFの審査に映画史的な視点を導入するという新しい方針を感じています。個人としては日頃から古典映画をたくさん見ているので、なにかいきなり現代映画の競技場の中に放り込まれたような気がしていますが、コンペ作品のセレクションが巧妙に見えているのでしっかりとした審査ができるかと思っております。」と独自の視線からの審査に自信を見せていらっしゃいました。



この6名の“国際審査委員会”によって選ばれる、東京 サクラ グランプリを含む各賞は10/25(日)に発表となります!


2009.10.20[イベントレポート]

Party! Party! MARC JACOBS × TIFF night :10/17(土)

グリーンカーペット&オープニングセレモニーが、格調高く映画祭の開幕を祝う一方、カジュアルに盛り上がれるパーティーが開かれました。その名も『MARC JACOBS × TIFF night』。

ローラン・グナシア氏がプロデュースしたこのパーティーには、夫人の寺島しのぶさん、池内博之さん、マリエさん、桃井かおりさんが訪れ、人気ブランドMARC JACOBSとのチャリティをアピール。
その後もライブDJパフォーマンスなどで盛り上がる中、クライマックスには、浅野忠信さんが登場。映画祭の開幕に花を添えました。



TIFF night日程

2009.10.20[イベントレポート]

まるで花が開く瞬間!佐々木 希主演特別招待作品『天使の恋』:10/19(月)舞台挨拶

お金だけを信じる空虚な日々を送っていた17歳と、大学講師のピュアな恋愛を描いたラブストーリー『天使の恋』が特別招待作品として上映されました。今、最も旬のトップモデルである佐々木 希さんの初主演映画ということもあり、劇場は超満員! 本編の上映前に、寒竹ゆり監督と、佐々木 希さん、谷原章介さんが登壇し、舞台挨拶を行いました。


左から谷原章介さん、佐々木 希さん、寒竹ゆり監督


今回のオファーを受けた当初は、返事に戸惑われたという佐々木さん。
「演技経験もあまりなく、不安もあったので、正直、“できない!”って言っちゃいました。でも、監督にお会いして、監督のアツイ気持ちが伝わってきたので、“やるしかないな!”と思いました。この映画のお仕事をさせてもらっていた3ヶ月くらいの間に、いろいろな経験ができました」

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主演の佐々木 希さん

共演された谷原さんは、女優として成長していく佐々木さんに驚かれたそうです。
「今回の理央役は、いろんな過去を背負っている役で、僕の演じた光輝と出会うことによって変わっていく。そして、最後はいろいろなものを受け止められるまでに成長する、本当に難しい役だったんです。でも、希ちゃんは撮影中、役柄のように目覚しい成長を遂げていきました。現場でそれを目の当たりにして、“こんなに人ってどんどん変化していくものなんだな”と思いました。まるで、ワッ!と花が開く瞬間のようでした。その場に立ち会えたことを幸せに思います」

寒竹監督も、「最初の本読みでは、正直“どうしようかな…”と思いましたが、彼女はこんなカワイイ顔していて、めちゃくちゃ根性のある子。言ったことを素直に受け入れて、それをまずやってみる、というスゴイ吸収力を見せてくれた。また谷原さんが、彼女を大きな包容力で支えてくれました。彼女もやりやすかったんじゃないかと思います」と、キャストの2人のパワーに大満足の様子。


寒竹ゆり監督

また、今回、重い病気を患うという悲しみを秘めた役を演じた谷原さんは、
「実際に病気と闘っている方や、そのご家族などが見る可能性もあると思いますので、あまり軽く表現しすぎると、“病気はこんな簡単なものじゃない”と思われてしまうでしょうし、逆に過剰にリアルに描き過ぎてしまうと、映画の物語を楽しむ前に、つらい現実や思い出と直面してしまうかもしれない。そういった意味で、病気の表現の仕方、その度合い、強さについてとても気を遣い考えました」と、役作りへの思いを語ってくれました。


谷原章介さん

最後に、「映画の中では、18歳年上の男性に恋をしますが、実際に18歳年の離れた男性との恋はアリでしょうか?」という司会者からの質問に、佐々木さんは、「谷原さんのようなカッコイイ男性なら、全然アリです(笑)」と、愛らしい笑顔を見せてくれました。


2009.10.20[イベントレポート]

コンペティション部門『ダーク・ハウス/暗い家』:10月19日(月)TIFF movie cafe 記者会見

コンペティション部門『ダーク・ハウス/暗い家』の記者会見が、10月19日(月)TIFF movie cafeにて行われました。

ヴォイテク・スマルゾフスキ監督、マリアン・ジエドジエルさん(俳優/ジャバス役)、フェリクス・パストゥシャクさん(アソシエイト・プロデューサー)の3名が登壇しました。

まずは、「東京国際映画祭に参加できて光栄です。日本の皆さんが私の作品をご覧になりどのように感じたのか気になります。」とヴォイテク・スマルゾフスキ監督。
「美しい国に来ることができてうれしいです。」と、非常に渋い印象的な声でジャバス役のマリアン・ジエドジエルさんがご挨拶、続いてアソシエイト・プロデューサーのフェリクス・パストゥシャクさんが「映画の祭典に参加できて、とてもうれしく思います。」と、ポーランドから日本に来た感想を述べました。
ダークハウス

今回の記者会見では、会場の記者の方から質問を受け付ける形式で進行、最初の質問は劇中(1978年と1982年のポーランドが舞台)で、ばらばらに交差する2つの年代についての質問。
スマルゾフスキ監督は「この作品の撮影を行ったのは、秋(1978年のシーン)と冬(1982年のシーン)です。秋には夜の場面を、冬には昼の場面を撮ったので、観客にはわかりやすいかなと思っていますよ。2つの季節、雪と雨、昼と夜、善と悪を衝突させているという狙いもあります。」との回答。

舞台となった1978年と82年のポーランドはどのような時代だったかについての質問には、
「1978年のポーランドは社会主義時代の末期で不条理なことだらけでした。お酒は午後1時からしか買えなかったり、車を買うにも特別な許可が必要でした。1982年は最悪の時代で、戒厳令も敷かれました。買うものすべてが配給制、配給だけど配給する物がないというさらに不条理な世界となり、希望が持てない時代でした。」と、スマルゾフスキ監督。
ダークハウス

1982年に生まれたという記者の方から、現在のポーランドについて訊かれると、
「正常というか普通になってきました。いい国になってきたと思います。人生は味見することができないから、他の国で生まれ育ったらどうだったかという比較はできませんが、ポーランドに生まれてよかったと思っています。」と、こちらもスマルゾフスキ監督。

作品の前半と後半で大きな変貌を見せるというジャバス役のマリアン・ジエドジエルさんに役作りについてご質問。
「役作りは長いプロセスでした。8年前に監督から脚本をもらい、色々と話をしました。私はどんな役でも良いところを見つけることを目標にしています。今回もジャバスという人間にどこまで弁解できるのかということに集中して演じました。質問にあったようなジャバスが迎えることになる結果には、たまたま彼が置かれた状況が、彼にあのような行動を取らせてしまったのだと思います。信じること、愛すること、希望を持つことが人生においてとても重要です。監督は82年のポーランドでは希望が持てないとおっしゃいましたが、ジャバスも希望は持っていたと思います。しかし、彼の生きていた状況・時代が影響し、彼にとって恐ろしい夜を迎えることになってしまったのだと思っています。」と、監督同様非常に興味深いお話しをジエドジエルさんも披露してくれましたが、ここで記者会見は終了。

スマルゾフスキ監督、ジエドジエルさん、パストゥシャクさんは、フォトセッションの後、作品上映の後に行われるQ&Aへと向かいました。
ダークハウス

2009.10.20[イベントレポート]

怪奇幻想映画の旗手を語る! 『怪奇猿男』+『麻瘋女』:10/19(月)トークショー

10月19日にシネマート六本木で上映された、マーシュイ・ウェイパン(馬徐維邦)監督の2作品『怪奇猿男』と『麻瘋女』

この2本、『怪奇猿男』はサイレントの18コマ/秒、『麻瘋女』はトーキーの24コマ/秒という上映方式のため、映写機のセッティングを変更する必要があり、その時間を利用してのトークショーが開催されました。

登壇されたのは、徹底的なリサーチに裏づけされた著作の数々で、アジア映画ファンからの人気も高い、映画研究家の劉文兵さんと、アジアの風部門の石坂健治プログラミング・ディレクター(以下、PD)。

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映画研究家の劉文兵さん

先に上映された『怪奇猿男』で、「オイシイところをさらっていく」探偵役を演じているのがマーシュイ監督その人であるというミニ・エピソードを枕に、トークは劉さんによる「監督の経歴紹介」からスタート。
「1901年に生まれたマーシュイ監督の、元々の姓は“シュイ”(徐)。その後、馬家に婿入りしたため、2つの姓をあわせてマーシュイを名乗るようになりました。1923年に上海で映画界入りしたマーシュイ監督は、当初は美術スタッフ兼俳優としてキャリアをスタートするものの、1926年に監督デビュー。今回上映された『怪奇猿男』は、監督第3作目にあたります」

後年、中国・怪奇幻想映画の第1人者と呼ばれるようになるマーシュイ監督の代表作といえば、1937年に製作された『夜半の歌声』。同作は、1995年に『夜半歌聲/逢いたくて、逢えなくて』のタイトルで、レスリー・チャン(張國榮)主演作としてリメイクされるほどの作品ですが、劉さんの研究によれば、1931年にはじまった国民党政府の映画検閲制度と、満州事変が映画界に与えた影響は大きく、東洋の娯楽映画発信基地であった上海も、左翼映画、抗日映画の気運が高まり、そこにトーキー化の波が重なって、マーシュイ監督を含めた作り手たちの作風が変わっていったとのこと。
『怪奇猿男』は、その直前の1930年の作品、『麻瘋女』は1939年の作品ですから、そういった時代背景に思いを馳せながら作品を楽しむというのも、なかなか興味深い体験だったのではないでしょうか。


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左は石坂健治プログラミング・ディレクター


戦後は活動の場を香港へと移したマーシュイ監督ですが、低予算&早撮りが基本の香港では、「じっくり時間をかけて作品を仕上げる」マーシュイ・スタイルが受け入れられることはなく、中国映画史では、「香港時代のマーシュイ・ウェイパンは凡作を量産していた」こととなっています。ですが、石坂PDは未だ見ぬ「マーシュイ・ウェイパンの香港映画」に興味津々。北京や香港のフィルムアーカイブにも保管されていない、それらの作品を探し出すことは困難な作業ですが、「映画コレクターの個人所有や、台湾方面に現存するかも」との情報もあるようですので、もしかすると数年後の東京国際映画祭で上映!ということがあるかもしれません。


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『麻瘋女』のタン・インの独特のアイメイク

この他にも、マーシュイ監督の「異形のものをフィーチャーする」独特の作風は、幼少期の不幸な体験が影響しているのでは?という劉さんの考察や、『麻瘋女』主演女優のタン・イン(談瑛)の「強烈なアイ・メイク」にまつわるエピソード、石坂PDによる東南アジア弁士事情紹介など、話題は多岐に及んだのですが、残念ながらのタイムアップ。約10分間の休憩をはさんで、『麻瘋女』の上映が始まったのでした。

2009.10.20[イベントレポート]

永遠の愛は絶対にある! コンペティション部門『永遠の天』:10/19(月)TIFF movie cafe記者会見

10/19(月)、六本木ヒルズ内のTIFF movie cafeにて、コンペティション部門『永遠の天』の記者会見が開かれ、リー・ファンファン監督、出演のリウ・ドンさん、ファン・ミンさん、テー・チェンさん、シー・クーさん、撮影監督のライル・ヴィンセントさんが出席しました。

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左からテー・チェンさん、ライル・ヴィンセント撮影監督、リー・ファンファン監督、リウ・ドンさん、ファン・ミンさん、シー・クーさん


最初に、「はじめまして。私はファンファン。よろしくお願いします」とリー・ファンファン監督が日本語で挨拶。


リー・ファンファン監督

『永遠の天』は、SARS騒動を経た若者たちが苦悩しながら成長していく青春物語。「今回登場している病院のシーンは、できるだけ正確に詳細なところまで描きました。あの頃は、みな右を向いても左を向いてもマスクをしていた。映画はまさにその実態を描いたものです」と、徹底した調査でリアル感を追求したというファンファン監督。

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撮影監督ライル・ヴィンセントさん

ファンファン監督にとって、本作は初監督作品。監督と同じ映画学校出身の撮影監督ライル・ヴィンセントさんは、「やりたいことがはっきりとしていたし、心配は一切なかった」と監督の仕事ぶりを絶賛!

冒頭に流れる故レスリー・チャンの曲について、ファンファン監督は、「この曲は人の孤独感や、どんなコミュニケーションをとってどうやって生きてきたのか、ということを歌っている曲。彼が亡くなったときは本当に悲しかった。1作目の作品にはぜひ彼の曲を使いたかったんです」とレスリー・チャンへの思いを語り、また、「作曲者である谷村新司さんに是非見てほしいです!」とラブコールを送っていました。


リウ・ドンさん

「演じる年齢が幅広かったことが、一番難しかった」と話すのは、ヒロイン役を演じた主演のリウ・ドンさん。「13才の少女時代から30才近くのまでの女性を演じなければならなかったので、私にとって大きなチャレンジでした」

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ファン・ミンさん

ファン・ミンさんは、「実は、夏のシーンを冬に撮ったんです」と撮影中のエピソードを披露してくれました。周りの人は皆冬の服装なのに、僕たちキャストは半袖を着て演技をしなければなりませんでした。そんなときに僕たちは外でシャワーの水をかけられるシーンがありました。あれは本当に寒かった! ブルブルと震えて、その震えが演技に影響するかなぁと思いましたが、何とか乗り切ることができました」


テー・チェンさん

続くテー・チェンさんも、「夏のシーンを冬の一番寒いときに演じないといけなかったので、寒い中で夏の暑いふりをしなければいけなかったので大変でした」と、全く逆の季節の中での厳しい撮影に苦労されたようです。


シー・クウさん

シー・クーさんは20年以上のキャリアを持つベテラン女優。「今回共演した若い方々に学ぶことがとても多かったんです。皆さんの映画にかける情熱を強く感じました。この作品は、本当に純粋な心のこもった素晴らしい映画だと思います」と映画の魅力をアピールされました。

「永遠の愛は存在するのか?」という質問に対して、キャストの皆さんは口を揃えて「絶対に存在する。信じてます!」とコメント。

そして、会見場にはシー・クーさんのご主人の姿も。「私と主人の愛が永遠に続けばいいなぁ」と笑顔でご主人に手を振り、愛に包まれた会見となりました。

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シー・クウさんのご主人(左)、ご夫婦の永遠の愛に拍手を送る監督たち

2009.10.20[イベントレポート]

アジアの風部門『麦田』:10/18(日)Q&A

戦国時代の中国を舞台に、ダイナミックで美しい映像が展開するアクション大作『麦田』。戦地から帰還する男性たちを待っている女性たちの前に、敵である秦の兵士が現れることで巻き起こる騒動が描かれます。

本編上映後、スクリーンにハー・ピン監督が登場。
「これまでの多くの中国映画は、戦争を正面からとらえ、その残酷性を描いています。私は、戦争の時代に生きている人物たちの物語を全面的に出して描きたいと思いました」と監督が語る作品をご覧になった観客のみなさんとQ&Aを行いました。

Q.時代劇でこんなに女性が出てくる映画は珍しいと思います。
撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

ハー・ピン監督「戦争では、男性が戦に行き、家に残るのは女性、老人、そして子供です。今回の映画でも、趙の国の男たちはみな戦いに出ています。残った女たちは、たとえ戦場で戦火を浴びなくても、留守を任された女性たちは、家や土地を守ることで苦労をする。彼女たちは、戦争が終わって男たちが帰ってくるのを待っている。本当につらいものです。今回の映画では、そんな一生懸命に生きている女性たちへの思いを込めました。

この映画の中では、約400人あまりのエキストラが出演していますが、彼女たちは、地元の農村の人々なのです。彼女たちは、ひとつのシーンを撮り終えると、次の出番までどこかに行ってしまうんです! そして探してみると、どこかで寝ていたりする(笑)。撮影を再開するときには、彼女たちを集めるのが大変でした。ですが、みなさん、とても愛らしくて素朴。とても愉快な撮影を過ごせました。

それに、みなさん、とにかくよく食べるんです! その食欲たるや、我々の2、3人分は食べますね。しっかり食べて、しっかり働くという感じでした」

Q. 私は、20年ほど前に『双旗鎮刀客』を見て以来、ハー・ピン監督のファンです。『双旗鎮刀客』では、黒澤明の『用心棒』や、マカロニウェスタンの合体のようで、すごい映画だなと思いました。この作品でも黒澤のエッセンスを感じて、まるで日本映画の時代劇を観ているような錯覚を覚えました。監督は、黒澤監督をはじめとする日本映画から何か影響は受けてらっしゃるのでしょうか?

ハー・ピン監督「私だけではなく、どんな監督も世界の名作などから様々な影響を受けていると思います。そして、そんな先人たちの経験を知らず知らずのうちに自分の作品に盛り込んでいるかもしれません。それによって、より観客にわかりやすいものを作り上げることができると思います。以前、黒澤監督が、“衣装などは中国の伝統的なものを取り入れている”とお話しされていたと聞きました。東洋に共通する文化は、中国も日本も同じようなものあるのではないでしょうか」

麦田
10/17、オープニングイベントに登壇した際の『麦田』チーム。ファン・ビンビンさんのドレスと髪型が印象的です。


2009.10.20[イベントレポート]

コンペティション部門『激情』:10/18(日)TIFF movie cafe記者会見

10/18(日)、六本木ヒルズ内TIFF movie cafeにて、コンペティション作品『激情』の記者会見が開かれ、監督/脚本を担当したセバスチャン・コルデロさんと、エグゼクティブプロデューサーのグアダルペ・パラグアーさんが出席しました。


『激情』は殺人を犯し屋根裏部屋に身を隠す男と、ガールフレンドの家政婦との“遠距離”恋愛を描いた作品。

前作のオリジナル脚本がサンダンス映画祭で評価されたコルデロ監督ですが、今回は「原作にひかれて」脚本化。
原作ものの脚本化に際して、「タイトルで死に方がわかるのは嫌だった」そうで、いくつか設定を変更したとのこと。

コルデロ監督は、主演俳優のグスタポ・サンチェス・パラさんについて、「(撮影前に)電話でしか(コミュニケーションを)とっていない。彼はまじめな俳優で、実体験を思い出しながら役作りをした。電話でしか話さないことで孤独になっていく。2時間しか寝ないことで疲労感を出し、目から生気を失わせた。」と語りました。


主人公がやせていく様に関して、「どのように準備をしたのか」という質問に対しては、「4ヶ月間準備をして、7週間で元に戻した。物語の終わりから撮影した。」と裏話を披露してくれました。

コロンビア、メキシコ、スペインでの公開が決定している本作。「日本でも公開を」との願望を口にして会場を後にしました。

グアダルペ・パラグアー エグゼクティブプロデューサー(左)とセバスチャン・コルデロ監督(右)

2009.10.19[イベントレポート]

コンペティション部門『激情』記者会見:10/18(日)

10/18(日)、TIFF movie cafeにて、コンペティション作品「激情」の記者会見が開かれ、監督/脚本を担当したセバスチャン・コルデロさんと、エグゼクティブプロデューサーのグアダルペ・パラグアーさんが出席しました。
罪を犯した主人公が隠れるの邸宅に、セットではなく本物の家を使用した監督。監督が実在の家にこだわった理由とは…
詳しくは動画をご覧ください。



→作品情報詳細

2009.10.19[イベントレポート]

親日家!アジアの風部門『ベスト・オブ・タイムズ』ヨンユット監督のQ&A:10/19日(月)

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世代の違う老若2つのカップルの淡い恋を描いたアジアの風部門『ベスト・オブ・タイムズ』。今作の上映後にヨンユット・トンコントーン監督が登壇してのQ&Aが行われました。タイのオカマのバレーボールチームを描いたコメディ『アタック・ナンバーハーフ』で一躍有名になったヨンユット監督の人気を現すかのように、会場は平日にもかかわらず多くの観客の方で賑わいました。


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挨拶の後、監督はこの作品の着想のきっかけを、
「映画のワークショップのクラスを担当した時の生徒が制作した、熟年カップルの恋を描いた短編映画をもとにしました。そして仲間たちと3人のチームを組み、若いカップルの話も取り入れて作りました。」と語り、また「気づいてもらえると嬉しいのですが・・・。」と作品の中に「記憶」にまつわるメッセージも込めている事も明かしてくださいました。


「タイでは脚本家不足の問題があるようですが」という質問に、「タイにおける脚本家不足というのは確かに問題でして、脚本を書いたとしても作品に投影するのが難しかったり、様々な問題があります。
でも、私は幸運なことに、私のことをよく分かってくれて、尊敬してくれて頼れるスタッフがいるのですが、残念ながら妻ではないんですが(笑)、妻のような役割をしてくれる人がいます。
彼女は非常にすぐれた人なのでフルタイムの脚本家として私のところに雇ったのですが、おそらくタイでフルタイムで働く脚本家は彼女だけだと思います。」とコメント。

また、日本のアニメや映画、ドラマに詳しい親日家の監督からは「タイでは、ここ3年ぐらいで日本映画が多く配給されるようになっており、現在『ROOKIES』が公開中で、『おくりびと』もこの前公開していましたよ。」とタイで日本映画を見る機会が増えた事を笑顔で語っていらっしゃいました。

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アニメのTシャツを着たヨンユット監督

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KEIRIN.JP本映画祭は、競輪の補助を受けて開催します。
未来をつくるケイリンの補助事業「RING!RING!プロジェクト」
第21回 東京国際映画祭(2008年度)