2009.10.25
[イベントレポート]
満員の客席からは大歓声が! コンペティション『少年トロツキー』:10/23(金)Q&A+記者会見
自分をロシアの革命家トロツキーの生まれ変わりと信じる高校生が、学校に革命をもたらそうとする痛快青春コメディー『少年トロツキー』。上映後、ジェイコブ・ティアニー監督と、監督の実の父親であり、本作のプロデューサーを務めたケヴィン・ティアニーさんがスクリーンに登場すると、満員の客席からは大歓声が! それに対し「彼らは“サクラ”なんだ(笑)」とケヴィンさん。
客席からは「素晴らしい作品をありがとう」、「私の中のグランプリに決定しました、おめでとうございます」など、興奮と熱気にあふれた感想が続々と寄せられました。
「主人公のような野心的で、革命的な人間になる、自分が自分らしくいきるためには、どうすればいいですか?」という男性からの質問に、監督は
「これが現実的な世界だとちょっとクレイジーかもしれないし、あんなにいっぱい喋る少年では、映画の中のように“まだ喋るのかよ”と思われてしまいますよ。ただ、レオンがトロツキーを信じたように、信じるのは何でもいいのです。自分が何かを信じて、活動的になって、責任を取るという、何かに自分が携わる、関連するという意欲を持ってもらいたいということなのです。それが全てであり、それが彼の伝えたいことです」
「この作品のテーマと、今年アメリカの大統領がオバマさんに代わったことがリンクしていた気がする」という感想を聞いた監督は、
「企画が始まったのは9年前で、ちょうどブッシュ政権が発足した頃でした。実際に撮影に入った時は、オバマ氏が選挙中で、“ひょっとして、これってオバマ・ムービーかもね”と言っていたくらい。自分としては大統領がオバマ氏になって良かったです。もしマケイン氏だったら、この映画はアンチマケインになってしまったかもしれない(笑)。この映画を見て少しでも元気になってもらえればいいなと思います」と、心境を語ってくれました。
また、主人公レオンを演じたジェイ・バルチェルさんのキャスティングについて質問されると、
監督「ジェイしかいないと思いました。ただ気をつけなければいけないと思ったのは、共産党という背景があるので、この少年があまりにも両極端になってしまうと、ストーリ-やキャラクターがうまく描けなくなってしまうということ。ジェイ自身はレオンのような人物ではないのですが、自分が興味のあることには、もの凄い情熱を持ち、もの凄い早口で話す人なので、役柄にピッタリだと思いました。一度彼の家に行った時、自分が夢中になっていることについて凄い勢いで話をしてくれました。その様子を見て、“この調子で社会主義に対して同じように話してくれたら最高だな”と思ったんです」と、ジェイコブさんを起用したきっかけをおしえてくれました。
またケヴィンさんは、この作品ならではのエピソードを披露!
「カナダでこの映画を買ってくれた配給先から、“タイトルを変えてくれ”と言われたのです。当然ながらトロツキーという人の知識をもっている方は、この作品が政治的な映画ではないかと誤解する可能性があったからです。そこで、スクリーンテストをすることになりました。トロントのあるショッピングモールの映画館に30人ほど集まってもらって、アンケートをとりました。質問は、“トロツキーのことを知っていますか?”というものでした。すると、30人の女性のうち知っていたのは1名。そこで、“この映画はタイトルを変えるべきか?”と聞いてみると、“そのままでいいんじゃない? だってこのタイトル、耳障りが良いから”」と言われたのです。その日集まってくれた30人のおかげで、『The Trotsky』というタイトルがそのまま使われることになりました」
続いて開かれた公開記者会見では
「男子高校生が主人公の場合、全てを成し遂げて、そして最後に恋が成就する。この映画は、時計で測っていたのですが、開始40分で早々にベッドインしてしまう。これは監督の実体験なのでしょうか?」っという大胆な質問が飛び出しました。
監督「残念ながら実体験ではありません(笑)。例えば、『アメリカン・パイ』では、若い青年たちの頭の中はひとつだけ。寝ても覚めてもセックスのことしか考えていない。でも、この映画はそういう映画にはしなくなかった。もちろん女の子を好きになったり、男の子ですからセックスが嫌いということはないと思いますが、この映画は、ある若者が“自分は世界を変えてゆけるのだ”という強い信念のもとで成り立っています」
ケヴィンさん「カナダの映画をたくさんご覧になっている方はわかるかもしれませんが、カナダではセックスするシーンはあまりないです(笑)」
(左から)プロデューサーのケヴィン・ティアニーさん、ジェイコブ・ティアニー監督
客席からは「素晴らしい作品をありがとう」、「私の中のグランプリに決定しました、おめでとうございます」など、興奮と熱気にあふれた感想が続々と寄せられました。
「主人公のような野心的で、革命的な人間になる、自分が自分らしくいきるためには、どうすればいいですか?」という男性からの質問に、監督は
「これが現実的な世界だとちょっとクレイジーかもしれないし、あんなにいっぱい喋る少年では、映画の中のように“まだ喋るのかよ”と思われてしまいますよ。ただ、レオンがトロツキーを信じたように、信じるのは何でもいいのです。自分が何かを信じて、活動的になって、責任を取るという、何かに自分が携わる、関連するという意欲を持ってもらいたいということなのです。それが全てであり、それが彼の伝えたいことです」
「この作品のテーマと、今年アメリカの大統領がオバマさんに代わったことがリンクしていた気がする」という感想を聞いた監督は、
「企画が始まったのは9年前で、ちょうどブッシュ政権が発足した頃でした。実際に撮影に入った時は、オバマ氏が選挙中で、“ひょっとして、これってオバマ・ムービーかもね”と言っていたくらい。自分としては大統領がオバマ氏になって良かったです。もしマケイン氏だったら、この映画はアンチマケインになってしまったかもしれない(笑)。この映画を見て少しでも元気になってもらえればいいなと思います」と、心境を語ってくれました。
また、主人公レオンを演じたジェイ・バルチェルさんのキャスティングについて質問されると、
監督「ジェイしかいないと思いました。ただ気をつけなければいけないと思ったのは、共産党という背景があるので、この少年があまりにも両極端になってしまうと、ストーリ-やキャラクターがうまく描けなくなってしまうということ。ジェイ自身はレオンのような人物ではないのですが、自分が興味のあることには、もの凄い情熱を持ち、もの凄い早口で話す人なので、役柄にピッタリだと思いました。一度彼の家に行った時、自分が夢中になっていることについて凄い勢いで話をしてくれました。その様子を見て、“この調子で社会主義に対して同じように話してくれたら最高だな”と思ったんです」と、ジェイコブさんを起用したきっかけをおしえてくれました。
またケヴィンさんは、この作品ならではのエピソードを披露!
「カナダでこの映画を買ってくれた配給先から、“タイトルを変えてくれ”と言われたのです。当然ながらトロツキーという人の知識をもっている方は、この作品が政治的な映画ではないかと誤解する可能性があったからです。そこで、スクリーンテストをすることになりました。トロントのあるショッピングモールの映画館に30人ほど集まってもらって、アンケートをとりました。質問は、“トロツキーのことを知っていますか?”というものでした。すると、30人の女性のうち知っていたのは1名。そこで、“この映画はタイトルを変えるべきか?”と聞いてみると、“そのままでいいんじゃない? だってこのタイトル、耳障りが良いから”」と言われたのです。その日集まってくれた30人のおかげで、『The Trotsky』というタイトルがそのまま使われることになりました」
続いて開かれた公開記者会見では
「男子高校生が主人公の場合、全てを成し遂げて、そして最後に恋が成就する。この映画は、時計で測っていたのですが、開始40分で早々にベッドインしてしまう。これは監督の実体験なのでしょうか?」っという大胆な質問が飛び出しました。
監督「残念ながら実体験ではありません(笑)。例えば、『アメリカン・パイ』では、若い青年たちの頭の中はひとつだけ。寝ても覚めてもセックスのことしか考えていない。でも、この映画はそういう映画にはしなくなかった。もちろん女の子を好きになったり、男の子ですからセックスが嫌いということはないと思いますが、この映画は、ある若者が“自分は世界を変えてゆけるのだ”という強い信念のもとで成り立っています」
ケヴィンさん「カナダの映画をたくさんご覧になっている方はわかるかもしれませんが、カナダではセックスするシーンはあまりないです(笑)」