2009.10.25
[イベントレポート]
親友だった亡き主演男優に捧ぐ! コンペティション『イースタン・プレイ』:10/22(木)記者会見
“東京 サクラ グランプリ”を目指して、全世界の秀作が競い合う「コンペティション」もいよいよ後半戦。22日(木)の午後には、ブルガリア映画『イースタン・プレイ』の夜の上映に先駆けて、TIFF movie cafeにて記者会見が開催されました。
登壇したカメン・カレフ監督(脚本、プロデューサーも兼任)は、今作が初監督作品。「年間に7、8本しか製作されないブルガリア映画が、こうして東京に迎えてもらえて本当に嬉しい。私たちの暮らしを観てもらえる大きなチャンスです」と、TIFFへの参加の意義を語りました。
新人監督という資金調達のハンデを乗り越えて完成にこじつけた同作品、プロデューサーと編集を担当したステファン・ピリョフさんは、「ヨーロッパ全体どこでも(映画製作をめぐる)状況は厳しいと思いますが、ブルガリアはまだ上向きだと感じています。我々の次回作は、すでに助成金の恩恵を受けられることが決まっていますし、若手監督にとっては良い環境なのではないでしょうか」と、ブルガリアの実情を明かしました。
物語のメインキャラクターであるアルコール依存症の画家は、監督の幼いころからの友人であり、実際にその役を演じたフリスト・フリストフさんがモデル。「彼の人生にインスパイアを受けて、この作品を作りました。創作した部分も多いですが、アパートや仕事、恋人、クリニック、そして彼が芸術家であるという設定、もちろん麻薬に依存しているということも、彼の事実に基づいています」(カレフ監督)とのことでしたが、残念ながら、映画の完成を待たずして、フリストフさんはこの世を去られています。
「ドラッグが原因で亡くなってしまったわけですが、再会した当初から彼は『僕はギリギリのところにいる』と混乱と疎外感を抱えていました。映画を撮ることで、それは変えていけるのではないかと思っていたのですが……」(カレフ監督)
最後に、「劇中の80%の場所が、ソフィアというブルガリア人にとって非常になじみ深いところです。自分たちの街が違う視点で切り取られている点が、ブルガリアではとても好評でした」と、印象的な風景についての質問に答えたカレフ監督。司会者から「相撲の琴欧洲はご存知ですか?」と話を向けられると、笑いながら「もちろん。『今日もし東京にいたら、(この場に)来たかった』と彼は話していましたよ」と答えました。
登壇したカメン・カレフ監督(脚本、プロデューサーも兼任)は、今作が初監督作品。「年間に7、8本しか製作されないブルガリア映画が、こうして東京に迎えてもらえて本当に嬉しい。私たちの暮らしを観てもらえる大きなチャンスです」と、TIFFへの参加の意義を語りました。
今作で初監督を果たしたカメン・カレフ監督
新人監督という資金調達のハンデを乗り越えて完成にこじつけた同作品、プロデューサーと編集を担当したステファン・ピリョフさんは、「ヨーロッパ全体どこでも(映画製作をめぐる)状況は厳しいと思いますが、ブルガリアはまだ上向きだと感じています。我々の次回作は、すでに助成金の恩恵を受けられることが決まっていますし、若手監督にとっては良い環境なのではないでしょうか」と、ブルガリアの実情を明かしました。
物語のメインキャラクターであるアルコール依存症の画家は、監督の幼いころからの友人であり、実際にその役を演じたフリスト・フリストフさんがモデル。「彼の人生にインスパイアを受けて、この作品を作りました。創作した部分も多いですが、アパートや仕事、恋人、クリニック、そして彼が芸術家であるという設定、もちろん麻薬に依存しているということも、彼の事実に基づいています」(カレフ監督)とのことでしたが、残念ながら、映画の完成を待たずして、フリストフさんはこの世を去られています。
「ドラッグが原因で亡くなってしまったわけですが、再会した当初から彼は『僕はギリギリのところにいる』と混乱と疎外感を抱えていました。映画を撮ることで、それは変えていけるのではないかと思っていたのですが……」(カレフ監督)
最後に、「劇中の80%の場所が、ソフィアというブルガリア人にとって非常になじみ深いところです。自分たちの街が違う視点で切り取られている点が、ブルガリアではとても好評でした」と、印象的な風景についての質問に答えたカレフ監督。司会者から「相撲の琴欧洲はご存知ですか?」と話を向けられると、笑いながら「もちろん。『今日もし東京にいたら、(この場に)来たかった』と彼は話していましたよ」と答えました。
左、プロデューサー・編集を担当したステファン・ピリョフさんとカメン・カレフ監督