2009.10.25
[イベントレポート]
日本映画・ある視点『掌の小説』:10/24(土)舞台挨拶・Q&A
若手監督の注目作品が連日上映されている「日本映画・ある視点」。
24日には、坪川拓史監督(『日本人アンナ』)、三宅伸行監督(『有難う』)、岸本司監督(『笑わぬ男』)、高橋雄弥監督(『不死』)が、川端康成の同名短編集から4編を選んで映像化したオムニバス『掌の小説』の2度目の上映が行われました。当日はあいにくの雨模様、さらには21時前からの上映でしたが、劇場には多くの観客が。
坪川監督、三宅監督、高橋監督以下、舞台挨拶に登場した魅力的な女優陣(清宮リザさん、内田春菊さん、星ようこさん、中村麻美さん、菜葉菜さん、寉岡萌希さん)、主題歌を担当したKagrra,のお2人は、感謝の気持ちとこの日を迎えた喜びを語りました。
上映終了後の恒例のQ&Aには、坪川監督、三宅監督、高橋監督の3人が再登場。05年の『美式天然(うつくしきてんねん)』以来、今回で3回目の登場となる坪川監督は、“くものすカルテット”のアコーディオン奏者としてTIFFparkで4年連続のライブも行っているTIFFではすっかりお馴染みの人物。今回は「高校生のころから読んでいて、好きだから」と、川端康成の122編から成る短編集の映画化を企画。
三宅監督、高橋監督、岸本監督に声をかけ、それぞれの作品ではお互いが助監督を務め、美しい作品を完成させました。
坪川監督は、「海の水を天日干しにして作った塩の、ひとつひとつの美しい結晶みたいな作品」と、川端の原作を表現しました。原作への愛から映画化を決めた坪川監督に対して三宅監督は、「(有名な)原作をどう映像化するかというプレッシャーよりも、自分の物語にしてしまうことが、作品に対する誠意だと考えました」と述べ、「(企画に)後から入る形で 『不死』で最終話を撮ることが決まっていた」という高橋監督は、「他の監督の前3話の“余韻”を作る役目だと考えていましたから、各作品をバラバラにならずにまとめるのは難しいよなあ……という印象でした」と苦労を振り返りました。
また、「他に撮りたい短編は?」という質問の際 に高橋監督は、「実は『日本人アンナ』をやりたかった」と告白。坪川監督は「え!? 本当に!?」と初耳でびっくり。「坪川監督が撮っている背中を見ながら、ずっと“いいなー”と思っていました」と心情を明かしました。
4編共通のモチーフとして“桜”が、印象的に使われている同作。坪川監督は「桜が咲くころにはきっと劇場で見られると思いますので、その際にまたぜひ観に来てください。そしてその後…一緒にお花見しましょう(笑)」と結びました。
24日には、坪川拓史監督(『日本人アンナ』)、三宅伸行監督(『有難う』)、岸本司監督(『笑わぬ男』)、高橋雄弥監督(『不死』)が、川端康成の同名短編集から4編を選んで映像化したオムニバス『掌の小説』の2度目の上映が行われました。当日はあいにくの雨模様、さらには21時前からの上映でしたが、劇場には多くの観客が。
坪川監督、三宅監督、高橋監督以下、舞台挨拶に登場した魅力的な女優陣(清宮リザさん、内田春菊さん、星ようこさん、中村麻美さん、菜葉菜さん、寉岡萌希さん)、主題歌を担当したKagrra,のお2人は、感謝の気持ちとこの日を迎えた喜びを語りました。
上映終了後の恒例のQ&Aには、坪川監督、三宅監督、高橋監督の3人が再登場。05年の『美式天然(うつくしきてんねん)』以来、今回で3回目の登場となる坪川監督は、“くものすカルテット”のアコーディオン奏者としてTIFFparkで4年連続のライブも行っているTIFFではすっかりお馴染みの人物。今回は「高校生のころから読んでいて、好きだから」と、川端康成の122編から成る短編集の映画化を企画。
三宅監督、高橋監督、岸本監督に声をかけ、それぞれの作品ではお互いが助監督を務め、美しい作品を完成させました。
左から坪川監督、三宅監督、高橋監督
坪川監督は、「海の水を天日干しにして作った塩の、ひとつひとつの美しい結晶みたいな作品」と、川端の原作を表現しました。原作への愛から映画化を決めた坪川監督に対して三宅監督は、「(有名な)原作をどう映像化するかというプレッシャーよりも、自分の物語にしてしまうことが、作品に対する誠意だと考えました」と述べ、「(企画に)後から入る形で 『不死』で最終話を撮ることが決まっていた」という高橋監督は、「他の監督の前3話の“余韻”を作る役目だと考えていましたから、各作品をバラバラにならずにまとめるのは難しいよなあ……という印象でした」と苦労を振り返りました。
また、「他に撮りたい短編は?」という質問の際 に高橋監督は、「実は『日本人アンナ』をやりたかった」と告白。坪川監督は「え!? 本当に!?」と初耳でびっくり。「坪川監督が撮っている背中を見ながら、ずっと“いいなー”と思っていました」と心情を明かしました。
4編共通のモチーフとして“桜”が、印象的に使われている同作。坪川監督は「桜が咲くころにはきっと劇場で見られると思いますので、その際にまたぜひ観に来てください。そしてその後…一緒にお花見しましょう(笑)」と結びました。