2009.10.24
[イベントレポート]
泰葉も質問! 日本映画・ある視点『ジャングルハウス3ガス 林家三平』:10/23(金)Q&A
笑いで昭和を駆け抜けた落語家・林家三平さんの生涯を、貴重な映像資料とインタビューにより構成した『ジャングルハウス3ガス 林家三平』。作品の上映には、水谷俊之監督、海老名香葉子さん、二代林家三平さん、泰葉さんが会場に登場。Q&Aでは、水谷監督が作品に込めた思いを語ってくれました。
――タイトルを「ジャングルハウス3ガス」にした理由は?
監督「一番カッコイイと思ったから! ほかにも“ザ・三平”とかいろんな付け方はあるんでしょうけど。三平師匠を象徴するネタでもあるから、タイトルにはやっぱりこれが一番いいかなと思いました」
――監督自身は、三平さんに対してどういう気持ちでこの映画を作られたんですか?
監督「伊東四朗さんにお話を伺う機会があったんですが、“三平師匠は決して素顔を見せない人でした”とおっしゃっていて、それがとても印象に残りました。三平師匠は、どこにいても、林家三平という芸人としての顔を貫いた方。本当の素顔を見せたのは、ご家族と、アコーディオン弾きの小倉義雄さんだけだったんじゃないかと思いました。今回は、家族ドラマとしてではなく、林家三平という芸人としての生涯を描きたかった。でも出来上がって見てみると、やっぱり家族のドラマになっているんだなぁ、と感じました。この映画は、いわば主観的なドキュメンタリー映画だと思っていまして、あえて“私”という亡き天国の三平師匠が語っているという形で、風間杜夫さんにお願いしました。
僕が知ってるのは、全盛期の三平師匠。その頃はまだ僕も3、4歳で、タレントとしての印象や、二木の菓子のCMの記憶しかありません。大人になってから、この仕事のためにいろいろ素材を見せていただきビックリしました。そのマシンガントークというか、ギャグをものすごい勢いで繰り出すスピーディーさ。それはたぶん今のお笑いの原点になっているんじゃないかと思います。もっと驚いたのは、芸人としての芸を追及していった挙句、たどり着いていくあの高座ですね」
そして、会場から「ハイ!」と元気よく手をあげたのは、三平さんの実娘である泰葉さん。
泰葉さん「監督、この部門で作品賞を受賞したら100万円いただけると聞きましたが、受賞できたら何に使いますか?」
監督「林家三平賞を創設して、それの資金にあてようかと思います」
泰葉さん「三平賞って、それ私の提案ですよね? 実は、父のような芸人さんを輩出するコンテストを開いて、そういう賞を設けたいと思っていました。この場を借りて創設させていただきたいと思います。三平賞の審査委員長には、是非、水谷監督お願いします!」
監督「いや、僕は審査委員の1人でかまいません」
泰葉さん「そうですか。では皆さん、今誕生したばかりで、今後どういった形にできるかわかりませんが、三平賞どうぞよろしくお願いします」
客席から拍手が起こり、泰葉さんは「やったー!」と素敵な笑顔を見せてくれました。
「最後に、天国に三平師匠に呼びかけをしたい」という監督の提案に、二代林家三平さんが前へ。「やめろといわれても…」という呼びかけに、「三平!」と観客の皆さんが声を合わせて、和やかな雰囲気の中でQ&Aは終わりました。
水谷俊之監督
――タイトルを「ジャングルハウス3ガス」にした理由は?
監督「一番カッコイイと思ったから! ほかにも“ザ・三平”とかいろんな付け方はあるんでしょうけど。三平師匠を象徴するネタでもあるから、タイトルにはやっぱりこれが一番いいかなと思いました」
――監督自身は、三平さんに対してどういう気持ちでこの映画を作られたんですか?
監督「伊東四朗さんにお話を伺う機会があったんですが、“三平師匠は決して素顔を見せない人でした”とおっしゃっていて、それがとても印象に残りました。三平師匠は、どこにいても、林家三平という芸人としての顔を貫いた方。本当の素顔を見せたのは、ご家族と、アコーディオン弾きの小倉義雄さんだけだったんじゃないかと思いました。今回は、家族ドラマとしてではなく、林家三平という芸人としての生涯を描きたかった。でも出来上がって見てみると、やっぱり家族のドラマになっているんだなぁ、と感じました。この映画は、いわば主観的なドキュメンタリー映画だと思っていまして、あえて“私”という亡き天国の三平師匠が語っているという形で、風間杜夫さんにお願いしました。
僕が知ってるのは、全盛期の三平師匠。その頃はまだ僕も3、4歳で、タレントとしての印象や、二木の菓子のCMの記憶しかありません。大人になってから、この仕事のためにいろいろ素材を見せていただきビックリしました。そのマシンガントークというか、ギャグをものすごい勢いで繰り出すスピーディーさ。それはたぶん今のお笑いの原点になっているんじゃないかと思います。もっと驚いたのは、芸人としての芸を追及していった挙句、たどり着いていくあの高座ですね」
そして、会場から「ハイ!」と元気よく手をあげたのは、三平さんの実娘である泰葉さん。
泰葉さん「監督、この部門で作品賞を受賞したら100万円いただけると聞きましたが、受賞できたら何に使いますか?」
監督「林家三平賞を創設して、それの資金にあてようかと思います」
泰葉さん「三平賞って、それ私の提案ですよね? 実は、父のような芸人さんを輩出するコンテストを開いて、そういう賞を設けたいと思っていました。この場を借りて創設させていただきたいと思います。三平賞の審査委員長には、是非、水谷監督お願いします!」
監督「いや、僕は審査委員の1人でかまいません」
泰葉さん「そうですか。では皆さん、今誕生したばかりで、今後どういった形にできるかわかりませんが、三平賞どうぞよろしくお願いします」
客席から拍手が起こり、泰葉さんは「やったー!」と素敵な笑顔を見せてくれました。
「最後に、天国に三平師匠に呼びかけをしたい」という監督の提案に、二代林家三平さんが前へ。「やめろといわれても…」という呼びかけに、「三平!」と観客の皆さんが声を合わせて、和やかな雰囲気の中でQ&Aは終わりました。