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2009.10.20
[イベントレポート]
イニャリトゥ監督ら審査に対するそれぞれの思いを語る コンペティション国際審査委員公式記者会見:10/19日(月)

10/19日(月)、第22回東京国際映画祭コンペティション国際審査委員公式記者会見が行われました。審査委員長アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、女優の原田美枝子さん、昨年『アンナと過ごした4日間』で審査員特別賞を受賞したイエジー・スコリモフスキ監督、ゴダール作品の撮影監督も務めたキャロリーヌ・シャンプティエさん、韓国からは俳優・監督と活躍されるユ・ジテさん、シネマテーク・ディレクターの松本正道さんという国際的な顔ぶれが勢揃いした公式記者会見。


左から松本正道さん、キャロリーヌ・シャンプティエさん、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、
イエジー・スコリモフスキ監督、ユ・ジテさん、原田美枝子さん


まずはイニャリトゥ監督から「東京国際映画祭のコンペ審査員長として選ばれたこと、こんなにすばらしい審査員のメンバーと一緒に映画祭の体験を分かち合えることを非常に光栄に思っています。実験的なもの、若い監督の作品、経験をもつ監督の作品など様々なジャンルの映画を見ていく中で、私たちは自分の五感を信じ、本当に心に響くパワフルな感情から“これこそが考えさせられうる、すばらしい映画だ”というものを頑張って見つけていきたいと思います。」と挨拶。
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原田美枝子さんは「今回は俳優とは反対側に回って映画祭を体験するという初めての試みで、そしてこのまま映画になったら面白いんじゃないかなと思うぐらいのキャスティングでとても嬉しく思っています。」
そして、特別招待作品で上映される『SOUL RED 松田優作』について、「本当に心の兄と尊敬する松田優作さんの上映がある時に一緒に参加できて嬉しいです。」と故・松田優作さんに対する想いを述べられました。



スコリモフスキ監督は「今日見た作品の中で、煙がもうもうとしている作品がありまして、なんとなくその煙を吸ってしまったような感じがしていて・・・。会見中咳き込んでしまったらごめんなさい(コホンコホン)。」とジョークを交えて一言。昨年のジャッジされる側から、今年はジャッジする側に回ったことに対しての感想を「全然違和感はないです。映画を作るということはその度に日本に来るチャンスが増えるということですし!来年も出品して来日したいです。」と日本好きをアピール。



シャンプティエさんは「映画とは、見た時には“これはいい作品だ”と思ったかと思うと、2日目に“?”と思い、また3日目の夜にはその作品のことが心に強く残っていたり・・・。まさに映画は生きものだという気持ちがあります。
そういう意味で作品をひとつの魂と思ったとき、その作品の真実を掴むというのは難しいことだと思います。だからこそ体、心、全身で作品を見ていかなければならない強い責任感を持っております。」と数々の名作を作り出した撮影監督として映画に対する真摯な思いを話されました。



ユ・ジテさんは「映画の仕事をしながらよく感じるのは、人は多様で、ひとりひとりが尊重されるべきだということ。ですので、審査をするときは、作った人、審査する人、観客、それぞれの考えを尊重し色々な人たちの話を聞き、学び、ベストを尽くして審査ができるように努力しながら映画祭を楽しみたい思っています。」とコメント。



松本正道さんは「東京国際映画祭の歴史の中でシネマテークの人間が選ばれたという事はおそらく初めての事だと思います。したがってTIFFの審査に映画史的な視点を導入するという新しい方針を感じています。個人としては日頃から古典映画をたくさん見ているので、なにかいきなり現代映画の競技場の中に放り込まれたような気がしていますが、コンペ作品のセレクションが巧妙に見えているのでしっかりとした審査ができるかと思っております。」と独自の視線からの審査に自信を見せていらっしゃいました。



この6名の“国際審査委員会”によって選ばれる、東京 サクラ グランプリを含む各賞は10/25(日)に発表となります!



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